薬局の仕事

【知らないとヤバい!?】漢方薬の適応の特殊性【しばり】

仔かぴ達
仔かぴ達
へむさんもっと薬局で使える漢方のことを教えて下さい!
へむ
へむ
いいよ。今回は添付文書について話をしようか。
仔かぴ達
仔かぴ達
添付文書ですか?漢方を学ぶには証とか、陰陽五行とかよくわからないものを学ばないといけないんじゃないですか?

漢方薬の適応には「しばり」がある

へむ
へむ
その証っていうのはその漢方薬を使うのに体質・体調が合っているか?ってことなんだけど、添付文書の適応証でもある程度記載されているんだ。
仔かぴ達
仔かぴ達
適応症の欄ってことは病名のことですか?病理をそんなに学んでないのでそんなのわからないです。
へむ
へむ
いや、そうじゃなくて漢方薬には適応症の欄に「しばり」って言うものが記載されているんだ。
へむ
へむ
例えば葛根湯であれば「感冒、鼻かぜ~」の前にある「自然発汗がなく頭痛、発熱、悪寒、肩こりを伴う比較的体力があるもの」っていうところに該当するんだ。

参考;ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)添付文書

仔かぴ達
仔かぴ達
本当だ!今まで気にしたことがなかった。
へむ
へむ
そう。実はここは奥が深くて、漢方の理論を学んでなくてもそれが凝縮しているんだ。

「しばり」の解説(葛根湯を例に)

へむ
へむ
まずは、漢方薬の理論で葛根湯はどのような人に使われるかというと、寒さが原因の風邪の急性期に対して実証・陽証・表証の患者に対して使うものです。
へむ
へむ
実証というのは体力があることを指しているので、「しばり」の中の「自然発汗がなく」と「比較的体力がある」に該当します。
へむ
へむ
陽証というのは熱性、活動的なものを指します。寒さによる風邪の場合は「発熱」がこれに該当します。
へむ
へむ
表証というのは裏証の逆で、裏証は胃腸症状のことです。寒さによる急性熱証では「頭痛」「肩こり」は「表証」と言われています。
へむ
へむ
また、寒さによる急性熱証というのは熱射病などではないことです。基本的に「悪寒」を伴います。因みに漢方的で寒さが原因の風邪は「傷寒論」が基になっています。
仔かぴ達
仔かぴ達
なんか、難しいですね。
へむ
へむ
漢方の理論は難しいし、学べるところも限られているからね。ただ、要するに「しばり」にはその小難しい漢方の理論が凝縮されているということです。

「しばり」を無視したらどうなるの?

仔かぴ達
仔かぴ達
証の通りに出さなかったらどうなるんですか?
へむ
へむ
まず、葛根湯は風邪に使う場合、体が温まったと錯覚させて、体温を下げる薬なんだ。そのため、体が寒いと感じている「悪寒」がないとそもそも十分な効果が得られないんだよ。
仔かぴ達
仔かぴ達
なんかカレーみたいですね。
へむ
へむ
それに、生薬に「麻黄(マオウ)」っていうものが含まれていて、「エフェドリン」が主要成分なんだけど、交感神経を刺激するので体力がないと疲れてしまう。なので「麻黄」が含まれている漢方はたいてい実証の薬だね。
仔かぴ達
仔かぴ達
そうなんですね。あまり気にしていなかったんですけど、証の重要さがわかりました。
へむ
へむ
そう。「しばり」っていうのは漢方を深く学んでいない医師や薬剤師は特に見て欲しいですね。
仔かぴ達
仔かぴ達
今度から「しばり」もしっかり見て仕事をするようにします。