調剤薬局では専門薬剤師を求めていない
そもそも調剤薬局では、専門薬剤師というのはほぼ不要です。
なぜかというと、ほとんどの調剤薬局は幅広い患者層を受け入れるからです。
例えば、がんの専門医療機関の近くで、がんの専門薬剤師として活動したいと考えます。
ただ、そんな薬局でも、抗がん剤の治療で薬局に来る患者は1割もいないことがほとんどです。
がんの専門薬剤師と標榜するも、ほとんどがそれ以外の薬です。
がんの患者であっても調剤薬局の性質上、複数科、複数病院を受診する処方箋も
一緒に対応することになるため結局他の診療科の知識も必要です。
また、そもそも1日40人対応したとして1割だとしたら4人しかがんの患者と対応せず、残りの36人が他の疾患です。
逆に病院薬剤師は、病棟業務やチーム医療など、ある程度の対応する患者層が絞られるため専門薬剤師が成り立つのです。
調剤薬局は幅広い層を相手にするためスペシャリストは意味がない。
薬局の理想はハイパフォーマンスド=ジェネラリスト
薬局で必要な必要なのは専門薬剤師(スペシャリスト)ではなく、
どんな疾患も一定以上の知識を持った薬剤師(ジェネラリト)です。
専門薬剤師は少ない範囲だが、より深い知識を追求するのに対して、
ジェネラリスト薬剤師は広い範囲に対して、ある程度の知識を追求する薬剤師です。
調剤薬局に働いて知識を身に着けるのであれば、スぺシャリストではなく、
ジェネラリストを極めていくことをお勧めします。
広い範囲で深い知識を持つ、ハイパフォーマンスド=ジェネラリストが調剤薬局の理想の薬剤師です。
調剤薬局でDI最強の薬剤師はジェネラリストを極めし者。
ジェネラリストを極めるのは1人では無理
じゃあ、理想の薬剤師を目指して全ての分野を網羅しよう!
って思っている方は少ないんじゃないないでしょうか?
莫大な量の医療情報の中から、1つの専門分野を極めるのも大変ですし、お金もかかります。
例えば、へむが小児薬物療法認定薬剤師を取得したときは受講料や、研修代、それに関わる交通費などで10万円以上使いました。
更に、毎年小児関連の学会に行ったりして、最新の知見を追ったりして維持費も労力もかかります。
これを、がんも。糖尿も。感染症も。としていると、いくら時間やお金があってもたりません。
では、どのようにしたらハイパフォーマンスド=ジェネラリストになれるのでしょうか?
ハイパフォーマンスド=ジェネラリストの成り方
①基礎的な知識を身に着ける。
②情報の検索の仕方を身に着ける。
③スペシャリストと人間関係を築く。
①基礎的な知識を身に着ける。
まずは、国家試験レベルの医療知識を実務に落とし込めるぐらいの知識は必要です。
薬学の知識を検索するにしても薬学の知識0の人間では、ほぼ不可能です。
②情報の検索の仕方を身に着ける。
次に情報の検索の仕方を身につけましょう。
これさえできれば、専門家に匹敵する知識や情報を扱うことができます。
これをあらゆる分野で行える人間が、ハイパフォーマンスド=ジェネラリストです。
ただ、必要な情報を探すというのは、訓練が必要です。
これらは簡単なようで、普段から意識していないと難しいです。
へむは仮にも薬局長なので、部下から質問を受けることも多々ありますが、
そんなのGoogleで調べた方が早くない?
と思うことも多々ありますが、まだまだ難しい人にとっては難しいです。
更に、目的に合った、信頼性の高い情報を、できるだけ早く検索するとなると
意外と難しいものです。
急にドーピング相談が来たらどうしたらいいか?
腎機能悪化患者がきたらどうするか?
妊娠中の患者が来たら何で調べるか?
こういった、事例を重ねて検索能力を高めていくことは重要であり、
この能力を極めたらハイパフォーマンスド=ジェネラリストと言って過言ではありません。
③スペシャリストと人間関係を築く。
更に高みを目指す人はスペシャリストと関係性を築くことが必要です。
各分野のスペシャリストと繋がりをもって、いつでも聞ける状態にある人
それは全分野でスペシャリストである最強の薬剤師と言えるでしょう。
私が思うにこの段階になって初めて専門薬剤師というものが必要になってきます。
新人ならまだしも情報も与えられる一方であれば人間関係が破綻し、聞けません。
自身も何らかの有益な情報を与えられる人間でなくては、
価値ある情報を持っている人は集まってきません。
更に言うと、単に薬剤師の知識だけに限らず、エクセルが得意、法律に詳しい、相手と共通の趣味がすごいなど
価値ある情報を持っている人に対して、価値ある情報であれば何でもいいです。
あなたも最強の薬剤師を目指していきましょう♪