薬局の仕事

対物の服薬指導vs対人の服薬指導

へむ
へむ
これからは、うちの薬局でも対人業務に力を入れようと考えています。
仔かぴ達
仔かぴ達
僕の場合は最近は服薬相談の業務を専らやっているので、問題ないですね。
へむ
へむ
窓口業務ありがとう。ただ、服薬相談自体は対物業務でもあり、対人業務でもあるんだ。
へむ
へむ
多くの薬剤師は対物業務を対人業務と思い込んでいるところもあるので、説明するね。対人業務の服薬指導を心がけていこう!

対物から対人

厚生労働省が出している「患者のための薬局ビジョン」では

対物から対人へということが言われて久しい。

対物業務とは?

対人業務とは?

と議論になることも多い内容である。

 

対物業務とは

まずこの、「物」と言うのは何を指すかと言うと、薬局では「」である。

薬局とは薬を売るものであり、いわば商品だ。

魚屋さんでいうと魚であり、電化製品屋さんでいうと電化製品である。

薬局と言うのは小売り業という商売上の性質上、薬と言う商品をなしでは語れない。

魚屋さんが客に魚を売るように、魚をさばいて客が利用しやすいようにするのも対物業務。

電化製品屋さんが商品の説明をするのも対物業務である。

要するに、薬と言う商品に依存する業務全般が対物業務である。

 

対人業務とは

対人業務とは対物業務とは対照的に商品に依存しない業務である。

ファイナンシャルプランナーであれば客の価値観を尊重し、夢や目標をサポートすること。

弁護士であれば法律と言う専門知識をもって、客を法律から守るようにサポートすること。

このように客に対して専門知識を用いて、客のために奉仕することが対人業務である。

医療ではもちろん医療サービスを提供すること自体が対人業務にあたる。

 

服薬指導は対人業務?

服薬指導とは

保険薬局であれば薬剤服用歴管理指導料という保険医療サービスの一環である。

ということは、先ほどの例に当てはまめると医療サービスの一環であり対人業務である。

果たして本当にそうであるのか?

 

対物業務の服薬指導

まず新しい薬がでたら服薬指導で何を伝えるでしょうか?

そう、薬の効き方や用法、注意点を説明すると思います。

ただ、これって電化製品屋さんが家電の特徴や使い方、注意点などを

説明するのとどう違うでしょうか?

 

うん。全く違わないです。

要するに、薬の使い方などの説明は

薬と言う商品説明と同義であり、対物業務であるのです!!!

なんだってー(‘Д’)

今まで対人業務だと思ってやってきたことは対物業務であり、

薬剤師によっては対物業務に終始した服薬指導になってしまっています。

 

対人業務の服薬指導とは

では、服薬指導は全て対物業務に含まれるのか?

そんなことはないです。

ちゃんと、薬学の知識を提供して患者さんをサポートしてあげたら、

それは立派な対人業務になります。

ちゃんちゃん

 

 

と終わってしまったら、このブログを読んでくれた人に失礼なので、

どういった服薬指導をするのかの視点や考え方を持つといいかを説明します。

 

以前にも述べましたが、患者さんは薬が欲しいわけではなく、

早く病気がよくなりたい!できるだけ薬は飲みたくない!

という基本的なニーズを持っています。

 

薬と言う商品そのものに対して焦点を当てるのではなく、

患者さんのニーズに答えてあげるのがサービスであり対人業務です。

 

早く病気がよくなるようにサポート

これは薬剤師であれば薬物治療に積極的に患者さんを巻き込むことです。

難しい言葉でいうと、アドヒアランスを上げると言います。

薬の使い方を説明するのではなく、

薬を使うことによる患者さんのメリットに焦点を当てることが重要です。

場合によっては、医師と相談して薬の内容の見直しなども必要になると思います。

 

薬を離脱できるようにサポート

単に薬を使って病気をよくするだけでは薬剤師として半人前。

一流は、薬を使わなくていいように患者さんをサポートします。

単純な小売り業では商品を売ることが重要ですが、

薬局では商品を売らなくていいようにすることが重要なのです。

 

生活習慣病であれば、薬は飲んでも治らず現状維持するものだと認識させ、

薬を飲みたくないニーズもあれば、食事や運動のアドバイスを行います。

家に薬が余っていれば、残薬という医療資源を利用して経済的負担を減らします。

薬の追加追加で不必要な薬が多くなっているようであれば、

医師と連携して必要な薬の整理を行っていくことも必要です。