薬局の仕事

【服薬相談】皮膚科の4つのポイント

へむ
へむ
今回は実際の服薬指導でへむがどういうことを注意しているかを紹介します。
仔かぴ達
仔かぴ達
なんか薬剤師のブログなのにやっとって感じですね。
へむ
へむ
健康に関するものは難しいからね。曲解されて健康被害にあわれるのが一番よくないので避けてきたけど。ブログに慣れてきたのでそろそろかと思って。
へむ
へむ
今回は皮膚科について紹介します。へむ自身が小児の専門資格を持っているので、皮膚科は守備範囲内なので得意な分野の一つです。

 

皮膚科の服薬相談の4つのポイント

薬剤師歴10年以上のへむが皮膚科で意識しているポイントは主に4つです。

その4つを下記に示します。

  1. フィンガーチップユニット
  2. 薬の使用量
  3. 保湿剤の重要性
  4. ステロイド忌避

それぞれの細かい内容は紹介しますのでご参照下さい。

 

①フィンガーチップユニット

フィンガーチップユニット(FTU)は聞いたことはあるでしょうか?

塗り薬使う際のもっとも適した量の指標です。

人差し指の第一関節の長さ分絞りだした量を1FTUといい、

10gチューブの塗り薬なら1FTUを手のひら2枚分の範囲に塗るのが適量です。

少なすぎると十分な効果が得られなくなりますし、

塗りすぎたら単純に薬が早く消耗します。

 

ここまではある程度の経験年数があれば、およその経験のある薬剤師は

ほとんど知っています。

 

更に応用するのであればポイントは以下の3つです。

  • 10gチューブの1FTU=塗り薬0.5g分に該当
  • 5gチューブの1FTUおよそ10gの半分(手のひら1枚分)
  • 液剤であれば、掌に1円玉大取る=手のひら2枚分

 

ただし、最近出たコレクチム®軟膏は5チューブでありながら、

1FTU=0.5gになるように設計されており注意が必要です。

非常に厄介です。

 

②薬の使用量

塗り薬の使用量の計算は次回受診日まで薬が足りるか確認するために必要です。

もちろん塗り薬の場合でも処方量が足りないと、

治療の継続できなくなるのでしっかり確認する必要があります。

 

患者に聞くことは1つだけで大丈夫。

「薬を塗るところは、手のひら何枚分の広さですか?」

適切な量を患者さんが使用している場合は、1gで手のひら4枚分です。

これは一般的な1FTU=0.5gでの計算です。

人によっては若干前後しますが、大体の目安と知っておくといいでしょう。

 

例えば、1日2回、手のひら4枚分の範囲に対して、

60gの軟膏が出た場合の計算はこうです。

1日の塗る範囲は 4(枚分)×2(回)=手のひら8枚分

1日の軟膏の使用量は 8(枚分)/ 4(枚/g) = 2(g)

60gの軟膏の処方日数は 60(g)/ 2(g) = 30(日)

 

③保湿剤の重要性

保湿剤って必要なの?

この問いに対して必要だと思っているが、なぜ必要かは理解していますか?

結論から言うと、寛解の維持に必要です。

 

皮膚科領域の薬物療法には基本的には2STEPあります。

  1. 皮膚の状態をいい状態に持って行く(寛解導入)
  2. 皮膚の状態をいい状態に保つ(寛解維持)

 

寛解導入は医師の薬剤選択などが大きく影響しますが、

外来治療での寛解維持は薬剤師の影響が非常に大きいものです。

私から言うと、薬剤師は皮膚科では寛解維持を制したものがいい薬剤師です。

 

この寛解維持で必要なのが保湿剤です。

寛解導入はステロイドなどでみるみるよくなるので、患者さんは何も言わずとも使います。

寛解維持は患者さんが保湿剤の有用性を理解していないと使ってくれません。

特にアレルギー性皮膚疾患なら乾燥を主体となってくるため、

しっかりと保湿してあげることが再発予防及び痒みの抑制に繋がります。

 

薬剤師は保湿剤による寛解維持の重要性をしっかり説明してあげましょう。

皮膚症状が増悪を繰り返す人は、寛解維持療法がうまくいっていない可能性があります。

 

④ステロイド忌避

ステロイド忌避とはステロイドを必要以上に怖がり、十分な量を使わないことです。

ステロイドは薬剤師が思っている以上にパワーワードであるのです。

ステロイドと聞いただけで拒否反応を示す人は思った以上に多く、子の親なら更に多いです。

しかし、ステロイドの不適切な使用は皮膚の炎症を十分に取れないため、

治療が長期化したりステロイドへの不信感につながりかねません。

 

ステロイドの恐れられている副作用のほとんどは内服のものです。

ステロイド外用薬は比較的安全性が高く、

特にストロング以下なら全身性の副作用の報告は多くないです。

また、ステロイドのタキフィラシー(効果減弱)も内服がほとんどであり、

外用薬でタキフィラシーが生じるという裏付ける根拠はほとんどありません。

 

よし!外用ステロイドは安心だからバンバン使うぞ!

はよくないですが、外用ステロイドは適切に使用したら比較的安全性は高く、

薬剤師はステロイドの不安感を取り除くように努める必要があります