今回はその価値や必要性はどうなのかを解説していく。
へむ自身もまだまだ試行錯誤段階であるが、現時点で実感したこととして参考になれば幸いです。
フォローアップの価値
結論から言うと調剤後フォローアップの価値は薬物治療プランの変更にあると考えている。
途中経過をただ単純に効果があった!副作用がなかった!を確認するものでない。
逆に、効果がなかった!副作用があった!などの薬物治療上の問題点の発見が価値である。
もちろん、問題点を発見したらその解決を模索する必要がある。
この解決方法には、受診勧告や医師への報告による診察への介入も含まれる。
調剤後に全く介入がない状態での診察では、処方内容ほぼ100%医師の判断によるが、
診察前に薬剤師の評価を挟むことで、処方内容に介入することができる。
ここに薬物治療のプロである薬剤師の価値が発揮される。
医師のみでなく、薬剤師も一緒に処方内容を考えてより良い薬物治療を提供するのだ。
フォローアップの必要性
調剤後のフォローアップは全ての患者に必要であるわけではない。
やみくもに全員にフォローアップするのではなく、その確認の目的が必要だ。
その目的とは処方変更や用法変更など薬物治療プランの見直しである。
薬剤師は服薬相談の時に、次回までに薬物治療の変更の必要な可能性があるか判断する。
そして、薬物治療の変更に必要な判断材料を確認するという目的が必要である。
- 新規薬の追加や増量した時
- 用法が患者の生活リズムに合ってなさそうな時
- 現在変更するまでもないが副作用を感じている時
- 体調変化があったが今回は様子見であった時
- 漸増や漸減の切り替えをする時 etc…
確認することによって薬物治療のプランへの変更がありそうな時に確認をするのである。
要するに処方変更、用法変更を見据えてフォローアップに臨むべきである。
薬局経営への価値
調剤後フォローアップは患者さんの薬物治療を良くするためにと言うのは理解できる。
ただ忙しい業務の合間にそんなお金にもならないボランティアみたいなことはできない。
ぶっちゃけ、そう思っている人もいるでしょう。
ただ、これは薬局の経営上にもすごく重要なものであるんです。
調剤後フォローアップは単なる確認で終始するのではなく、医師への報告が前提です。
そして、医師への報告をすると、服用薬剤情報提供料が取れる。
更に多数の薬剤を飲んでいる患者への減薬を提案すると服用薬剤調整支援料が取れる。
また、昨今の調剤報酬改定の内容を見ていると、「物から人へと」のキーワードの元、
技術料などを減らし、管理料の加算を増やしていく傾向にある。
そして、吸入指導加算にしかり、特定薬剤管理指導加算2にしかり、
最近の管理料はほとんどの場合が医療機関への報告することが条件である。
要するに、今後の薬剤師は服薬指導をして終わりでなく、
薬物治療の評価をレポートとして報告しなければならないのである。
このことに関しては処方内容に関してもっと薬剤師が関与できる!
という国の期待だと捉えて欲しいと考えている。